嗤うインピーダンス
終業と同時に突然降り出した雨
その日履いていたのはヴィンテージの茶靴
近くならいいが、家まで雨に打たれるのはマズい
と 悩んでいたら
オーナーが差し出した２つの靴
“雨用スニーカー”と”キャットウォーク用パンプス”
何の迷いも無く選んだのはパンプス
こんな雨なら誰も人の足下なんか見てないだろう
それなら面白い方がいいと履いたパンプス
開始２分で激痛です
女性は頑張ってるんだな
てな事を思いながら店の外へ
あれっ．．．．？
．．．．．．．
完全に雨が上がってる．．．．
雨が降ってたからよかったものの
晴れてる時にこのスタイルじゃあ
“馳せ参じました、変態です” 状態．．．．
自転車に飛び乗りものすごい勢いでペダルをこぐ
途中、ペダルと路面の最大接近とヒールの高さを
計算したりといろいろ考えてると
赤信号で立ち止まる人々の群れに
忍び寄る１人の変態
地獄の時間です
青になった瞬間逃げます、逃げます
自宅マンションに着いた頃には
頭の中で雑音が鳴り響く程の痛み
階段も果てしなく長く感じます
玄関の扉を閉めパンプスから足を外した瞬間
履いたときの高揚感、脱いだときの開放感が同時に襲い
僕の中の新しい扉が開いた気がしました。
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ニタハラ
STOMP/ストンプ
福岡・天神ノ靴ノ修理屋サン